がんを経験した方の中には塩分摂取を控えている方も多くいます。
塩分の摂りすぎはむくみ(浮腫)にも繋がるため、注意したいところですよね。
そんな方のために、手軽に作れてしっかり美味しい減塩の一品をご用意しました。
今回紹介するレシピは、減塩味噌や減塩醤油を少量使い、さらに出汁 や豆乳を加えることで、塩分を控えめにしつつもうま味がしっかり感じられるため、少ない塩分量でも美味しく召し上がれます。野菜もたっぷり入っているので、食べ応えがあり、満足感のあるスープです。ぜひお試しください!
和風豆乳スープのレシピ
15分
- 白菜 1枚
- しめじ 50g
- かいわれ大根 10g
- 出汁(昆布+鰯節)1カップ
- 無調整豆乳 1/2カップ
[調味料]
- 減塩味噌 小さじ1
- 減塩醤油 小さじ1/2
① 白菜は一口大に切り、しめじは石づきを切り落とし、小房に分ける。かいわれ大根は3分の1の長さに切る。
② 鍋に出汁を入れて中火にかける。煮立ったら白菜としめじを加え、弱火で5分ほど煮る。
③ 豆乳を加え、煮立ったら[調味料]を入れる。全体を混ぜ合わせて火を止める。
④ 器に盛り、かいわれ大根を飾る。
出汁は、昆布を前日から水につけたものと、いわしの削り節を加えて弱火で3~4分煮出してから濾して作ることで、うま味の強い出汁に仕上がります。豆乳は、加熱しすぎると分離してしまうため、豆乳を加えたあとは手早く仕上げましょう。かいわれ大根に含まれるビタミンCなどの栄養素は加熱すると壊れてしまうため、生のままのせるのがおすすめです。
かいわれ大根: かいわれ大根特有のピリッとした辛みは、イソチオシアネートという成分によるものです。イソチオシアネートはファイトケミカルの一種で、特に期待されている健康効果は抗酸化力です。抗酸化物質を摂取することで、体の酸化を防ぎ、老化やさまざまな病気のリスクを低下させることが期待されています。
減塩味噌、減塩醤油:減塩味噌は、普通の味噌よりも塩分が15%以下のものをいいます。味噌の種類によっても塩分の量が違い、赤味噌よりも白味噌のほうが塩分は少ないです。減塩醤油は、醤油100gあたりの食塩が9g以下のものをいいます。しかし、減塩味噌や減塩醤油も使いすぎると塩分とりすぎにつながるので、適量を選んで使うようにしましょう。
<レシピ監修>
沼田春美(ぬまた・はるみ):家庭料理研究家/無塩料理研究家
1970年より家庭料理教室を自ら主宰
・18歳で岡松喜与子料理教室に入室
・新橋・料亭『京味』西健一郎氏に師事
・銀座三笠会館にて和食・洋食・中華の研鑽を積む
上記活動に加え、体に負担の無い無塩調理の研究に従事。2010年より無塩調理法に則した病床料理教室を開催し、がん患者・その家族に対して食事療法を提供
インスタグラムアカウント
https://www.instagram.com/muenchori
<文・写真>
山﨑麻未(やまさき・あさみ)
管理栄養士・調理師
病院管理栄養士として7年間、調理業務・献立作成・栄養指導に携わる。
現在フリーランスとしてレシピ開発や特定保健指導を行っている。