がんを経験した方の中には塩分摂取を控えている方も多くいます。
塩分の摂りすぎはむくみ(浮腫)にも繋がるため、注意したいところですよね。
そんな方のために、手軽に作れてしっかり美味しい無塩の一品をご用意しました。
イカは低脂質でありながら高たんぱく質であり、さらに糖質も少なめのヘルシーな食材です。今回は、一緒に炒める食材も、ヘルシーで食物繊維が豊富なセロリとエリンギを選んでいます。通常、炒め物は塩こしょうで味付けすることが一般的ですが、今回のレシピでは塩を使わずに美味しく作るポイントを紹介しています。イカやセロリの特徴的な食感も楽しめる1品です。
15分
- イカ 1/2杯(約150g)
- セロリ 1本
- エリンギ 50g
- にんにく 1片
- ごま油 小さじ2
[調味料]
- 酒 大さじ1
- 粗挽き黒こしょう 少々
- (お好み)減塩醤油 小さじ1
① イカは内臓と軟骨を取り除き、足は5㎝の長さに、銅は1㎝幅に切る。
② エリンギは大きければ長さ半分に切り、厚さ5㎜の短冊切りにする。セロリは筋を取り、厚さ5㎜の斜め切りにする。にんにくは薄切りにする。
③ フライパンに、にんにくとごま油を入れて弱火で炒める。香りが出てきたら中火にし、エリンギとセロリを加えて炒める。
④ イカと酒を加え、イカに火が通るまでさっと炒める。
⑤ 器に盛り、黒こしょうをふる。
減塩醤油は最後にお好みで加えてください。イカは加熱しすぎると硬くなるため、さっと火を通す程度にしましょう。無塩でも美味しく作るポイントは、香りの強いごま油やにんにく、セロリを使用することです。にんにくは弱火で炒めることで、ごま油にも香りが移り、炒め物全体が香ばしい風味になります。また、セロリの独特な香りやシャキッとした食感も、料理にアクセントを加えてくれます。最後にかける粗びき黒こしょうも食材の味を引き立たせるポイントになります。
イカ: イカは身体のあらゆる組織を作る材料に必要なたんぱく質が豊富に含まれています。また、動脈硬化予防に役立つといわれるEPAやDHAなどのn-3系の脂肪酸も含まれています。
セロリ:セロリはビタミンやミネラル、食物繊維を豊富に含んでいます。特に、体内の塩分を調節し、むくみを予防するカリウムが豊富です。また、セロリの独特な香りはアピインと呼ばれ、気分を安定させる効果があり、イライラ解消につながると言われています。
<レシピ監修>
沼田春美(ぬまた・はるみ):家庭料理研究家/無塩料理研究家
1970年より家庭料理教室を自ら主宰
・18歳で岡松喜与子料理教室に入室
・新橋・料亭『京味』西健一郎氏に師事
・銀座三笠会館にて和食・洋食・中華の研鑽を積む
上記活動に加え、体に負担の無い無塩調理の研究に従事。2010年より無塩調理法に則した病床料理教室を開催し、がん患者・その家族に対して食事療法を提供
インスタグラムアカウント
https://www.instagram.com/muenchori
<文・写真>
山﨑麻未(やまさき・あさみ)
管理栄養士・調理師
病院管理栄養士として7年間、調理業務・献立作成・栄養指導に携わる。
現在フリーランスとしてレシピ開発や特定保健指導を行っている。