抗がん剤治療中は、肌の乾燥に悩まされる人が多いそうです。肌がカサつくと、化粧ノリが悪くなったり、肌荒れにもつながったりして余計に気持ちが沈みがちに。

そこで、今回もテレビや雑誌などで活躍中のメイクアップアーティスト・合田和人さんをお迎えし、肌の乾燥を和らげるスキンケアをご紹介！　がんを経験されたAYA世代のEMIさんをモデルに迎え、スキンケア方法を分かりやすくお伝えします。

EMIさん：今回はスキンケアについて教えていただけると聞いて、楽しみです。私も肌が乾燥しますし、シミがすごく濃くなったりと、悩みは尽きません…。

合田さん：治療だけで大変でしょうから、肌トラブルで悩まされたくないですよね。スキンケアはちょっとしたコツや、ステップを守ればセルフケアで乾燥対策ができますよ。

お肌の乾燥を軽減。おすすめのスキンケア成分について

抗がん剤の治療中に限らず、スキンケアの基本は“清潔”と“保湿”です。洗顔は、余計な摩擦や刺激を与えないため、たっぷりの泡で優しく洗いましょう。

　肌が清潔になったら、できる限り間を置かず水分を与える化粧水（ローション）をつけたいところ。合成香料や添加物、アルコールを含まない、肌に刺激の少ないタイプを選びたいですね。肌の水分を保つセラミド、ヒアルロン酸、コラーゲン、エラスチンなどの保湿成分が配合されているかどうか、製品パッケージをぜひチェックしてみてください。

　化粧水のあとは、補った潤いを逃さないように乳液やクリームなどの油分で蓋をするイメージ。ワセリンやシアバターなどは、オイルの膜で水分の蒸発を防ぎます。皮脂にも含まれるスクワランは肌になじみやすく、オリーブ油やツバキ種子油なども古くからスキンケアオイルとして親しまれています。

正しいスキンケアの手順は、丁寧だけど意外にシンプル！

洗顔（清潔）→保湿（化粧水→オイル）の順番が分かったところで、具体的にスキンケアのステップやコツについて合田さんにレクチャーしていただきました！　

≪STEP1≫化粧水はてのひらで温めてから！

≪STEP２≫肌はこすらず“優しく丁寧にプレス”が基本

≪STEP３≫大きなパーツはてのひら、小さなパーツは指先で

≪STEP４≫潤いを閉じ込める油分はマスト！

肌の調子を整えて、一歩前向きな私に！

EMIさん：レクチャーしていただく前は、エステティシャンのフェイシャルマッサージのように、何度も下から上にこすりあげたり、パッティングしたほうが肌にいいんだろうなって勘違いしていました。

合田さん：治療中の肌は、日焼けして皮膚がひりひりしている状態に似て、とてもデリケートです。エステティシャンが行うような施術は高いスキルが必要ですし、肌の状態がよくないと難しいかのかなと思います。

EMIさん：コットンは必要なく、手だけで済むのは簡単でいいですよね。

合田さん：指先はとても敏感ですから、肌の調子の変化にも気づきやすいと思います。日々変化する傷つきやすい状態の肌を確認しながら、できる限り優しく丁寧に扱ってあげてくださいね。

十分な保湿に加えて、外出する時は、紫外線から肌を守ることも乾燥から守るポイントです。UVカットの製品を選ぶときは、メイクをオフするときに肌への負担が少ないものを。クレンジングオイルは肌への負担が大きいので、石けんで落とせるタイプを選ぶといいですね。

また、肌を清潔にし、リラックス効果も期待できるので、ぬるめのお湯の入浴もおススメです。ただ、あまり長時間浸かると皮膚の乾燥や疲労にもつながるので時間は短めが◎。

肌の調子がよくなると、不思議に気持ちも少し軽やかになれたりしますよね。日々の正しいスキンケアで、肌の調子も気分も上向きにしていきましょう！

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