ステージ4乳がんを経験された漫画家・白戸ミフルさんの笑いあり、涙ありのエッセイ漫画をお届けします。
【5話】
ステージ4乳がんサバイバー、絶賛婚活中の白戸ミフルです。
35歳で突然ステージ4の乳がんを宣告され、最短で抗がん剤治療を開始。抗がん剤治療が始まり、間もなくして当時の彼氏とは別れてしまう。ひとりになってしまった私。
そして、もしかしたら残り少ない人生かもしれないと思うと、無性に何かを遺したくなった。
同時に、叶えられなかった2つの夢を追いかけたくなっていた。
一つは漫画家。子どもの頃から漫画家になりたいという夢を持っていた私だが、大人になって遊びを覚えてから、すっかり興味をなくして遊びに没頭してしまっていた。でも、私が漫画家になったら、作品を世の中に遺せるんじゃない!?
そう思うと、いてもたってもいられず、早速マンガ教室に通い始めた!
もう一つはバイオリン。ピアノは子供の頃から習っていたが、葉加瀬太郎の情熱大陸が格好良すぎて、いつかやってみたいと思っており、憧れていたバイオリン教室にも通うことを決めた。
抗がん剤治療が始まってからは、「免疫力が下がるので、必ず毎日マスクをしてくださいね」と言われていた。今でこそコロナ禍の影響もありマスクをつけることに抵抗はなくなったが、当時の私は、マスクは蒸れるしメイクも落ちるし大嫌いだった。抗がん剤の副作用の甘くみて、マスクは全くしていなかったのだ。
重度の感染症にかかってしまっていた私。病院から解熱剤や口内炎の薬を出してもらい、体調は回復したものの…、それからは必ずマスクをするようになった。
そして、乳がんになってから漫画やバイオリン等、新しいことを始めた私だったが、一方でやらなくなったことも多かった。
ウィッグがあると不便なこと、例えば、ゴルフや海水浴や温泉等は一切やらなくなった。
んな中、乳がん発覚前から予定していた韓国旅行は、ちょうど最初の抗がん剤の3週間後だった。
感染症にかかった時はキャンセルも考えたが、なんとか復活できたので、病み上がりの体で、韓国旅行へ飛ぶことを決めた私だった♪
※本記事の内容については個人の体験を元に構成したものであり、治療等の条件はすべての方に当てはまるわけではありませんし、治療方針については当社が推奨するものでもありません。ご自身の主治医とよく話し合い、最善の治療を選択してください。
1話 #1「自己紹介・乳がんを宣告されて10年経ちました」
2話 #2 合コン三昧だった35歳で直面「もしかして…乳がん?」
3話 #3 抗がん剤治療を始めることになったが…
4話 #4 初めての抗がん剤治療と彼氏との別れ、そして新たな決意
作者プロフィール
白戸ミフル
神奈川県出身。35歳の時に乳がんの宣告を受ける。平日は化粧品メーカーのマーケティングに従事しながら漫画家・ライターとしても活躍。趣味は海外旅行、キックボクシング、婚活。
闘病記に加えて婚活エッセイも数多く手掛けており、著書に『乳がんステージ4だった私が、それでも合コンに行きまくって救われた話』(キノブックス)など。
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『乳がんステージ4だった私が、それでも合コンに行きまくって救われた話』(キノブックス)