がんを経験した方の中には塩分摂取を控えている方も多くいます。
塩分の摂りすぎはむくみ(浮腫)にも繋がるため、注意したいところですよね。
そんな方のために、手軽に作れてしっかり美味しい超減塩の一品をご用意しました。
最近は、食塩不使用のコンソメスープの素が購入できるため、超減塩のスープも手軽に作れるようになりました。野菜は、うま味成分のグルタミン酸が含まれているセロリ、玉ねぎ、にんじんを使用することで、うま味がしっかりと感じられるスープができます。玉ねぎは加熱することで甘みが引き立つのも特徴です。
野菜のコンソメスープのレシピ
10分
- セロリ 1/3本
- 玉ねぎ 1/4個
- にんじん 10g
- 粗挽き黒こしょう 少々
[調味料]
- 水 1と1/2カップ
- 食塩不使用コンソメスープの素 小さじ1
① セロリの筋を除き、斜め薄切りにする。玉ねぎは薄切り、にんじんは千切りにする。
② 鍋に調味料を入れて火にかけ、煮立ったら野菜を入れて5分ほど中火で煮る。
③ 器に盛り、粗挽き黒こしょうを振る。
セロリやにんじん、玉ねぎを千切りや薄切りにすることで、野菜のうま味がスープにしっかり溶け込みます。セロリの筋はピーラーを使えば簡単に取り除くことができ、千切りや薄切りが苦手な方は、スライサーを使用すると簡単に切ることができます。食塩不使用のコンソメであっても、原材料に「塩」を含むものもあるため、商品を購入する際はパッケージ裏の栄養成分表を見て、食塩相当量のチェックを行ってくださいね。
セロリ:セロリはミネラルが多く、塩分過多による血圧上昇やむくみを予防するカリウムが特に多く含まれています。葉の部分には抗酸化作用のあるβ-カロテンも多くに含まれているため、葉も捨てずに食べるとよいですね。さらに、食物繊維も多く含まれているため、便秘予防にもおすすめの野菜です。
玉ねぎ:玉ねぎには辛みや強い香りの原因である硫化アリルという成分が含まれています。硫化アリルは、食欲を増進したり、糖質の代謝を促進してくれるビタミンB1の吸収率を上げたり、動脈硬化予防をしたりと、さまざまな働きが期待できます。また、強い抗酸化作用が期待できるケルセチンというポリフェノールも含まれています。
<レシピ監修>
沼田春美(ぬまた・はるみ):家庭料理研究家/無塩料理研究家
1970年より家庭料理教室を自ら主宰
・18歳で岡松喜与子料理教室に入室
・新橋・料亭『京味』西健一郎氏に師事
・銀座三笠会館にて和食・洋食・中華の研鑽を積む
上記活動に加え、体に負担の無い無塩調理の研究に従事。2010年より無塩調理法に則した病床料理教室を開催し、がん患者・その家族に対して食事療法を提供
インスタグラムアカウント
https://www.instagram.com/muenchori/
<文・写真>
山﨑麻未(やまさき・あさみ)
管理栄養士・調理師
病院管理栄養士として7年間、調理業務・献立作成・栄養指導に携わる。
現在フリーランスとしてレシピ開発や特定保健指導を行っている。